マッキントッシュとグラスゴー派の部屋を上に行くとあるのが、このフランス絵画の部屋です。余裕を持った空間に大きな椅子が2つ、絵を見ている人はほんの数人で、ゆっくりと絵を楽しむことが出来ます。
どの部屋でもそうですが、見ての通り、作品を囲うガラスもロープもありません。
ゴッホ作、Alexander Reidの肖像です。実はこの人物、グラスゴーのアート・ディーラー、ゴッホとは親しい友人で、数ヶ月ですがパリでゴッホとフラットをシェアしていたのだそうです。しかも、ゴッホに肖像画を注文したわけでもなく、恐らくゴッホに求められてこれの他に1枚、合計2枚の肖像画のモデルになっているのです。
生前に売れた絵は1枚だけと聞いていますから、Alexander Reidはゴッホから絵を買わなかったのでしょう。この絵がグラスゴーにあるのは、ゴッホが彼にプレゼントしたからなのかもしれません。
もう1枚はアメリカのオクラホマ州、Fred Jones Jr. Museum of Artにあります。
この部屋には他にも数枚、ゴッホの絵がありました。
こちらはミレーです。ほかにもユトリロ、スーラ、モネ、カサット、ルノアール、ピサロなど、数多くの作品が見られます。日本へ来れば相応な入場料を払わねばならず、入り口で入場待ちをし、中でも列をなして見なければならないような絵が並んでいるのは壮観です。
静かな場所に、良い絵がたくさん。
好きな絵をぼんやりと時間を掛けて楽しめるというのは、なんとも贅沢なことだと思いました。
Kelvingrove Art Gallery and Museum
Argyle Street
Glasgow G3 8AG
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