2014年10月31日金曜日

Belle


Belleは2013年に製作された実話を元にした英国映画です。18世紀のロンドンを舞台にしており、主人公はDido Elizabeth Belle (1761–1804) 、スコットランド貴族とアフリカ女性との間に生まれた女性です。彼女は幼くして母親を亡くし、海軍士官の父親は船長として船に乗らなければなりません。

普通ならこうした子供が歴史の表舞台に現れることはありえないのですが、父親のJohn Lindsayは彼女を引き取り、叔父に当たるWillium Murrayに育てて欲しいと頼みます。このWillium Murrayがスコットランドの大貴族1st Earl of Mansfield、弁護士にして議員、数々の公的な要職を歴任し、英国主席裁判官にまで登り詰めた人物です。結局、Willium MurrayはDidoを預かり、常識的な格差は設けましたが、ほとんど家族のように扱い、同じく預かっていた甥の娘、Elizabeth Murrayとともに養育します。

DidoはWillium Murrayに信頼されていたようで、成長すると屋敷に付帯する酪農と養鶏の運営を任され、秘書のような仕事もしていました。酪農と養鶏の運営はまだしも、Willium Murrayの地位を考えれば、その仕事を手伝うに足る十分な教育をDidoは受けていたことになります。

Didoは30年ほどをWillium Murrayの屋敷、Kenwood Houseで過ごし、その後下級貴族の屋敷で執事をしていたフランス人、John Davinierと結婚、少なくとも3人の息子をもうけ、1804年に亡くなりました。

これがDidoについて知られている大まかな生涯ですが、映画は若干の脚色を行って、DidoJohn Davinierのドラマチックなロマンスに仕上がっています。


Willium Murrayが英国主席裁判官をしていた時代、英国は奴隷解放へと方向転換していました。彼は商法や特許権法で実績を残した法律家ですが、奴隷に関わる裁判でも後世に残る判例を残しており、有名なサマーセット事件では黒人奴隷、ジェームズ・サマーセットの解放を命じています。

この映画では奴隷船Zong号の裁判が重要な柱になっていて、Didoと彼女の未来の夫であるJohn Davinierがその判決に深く関わってゆくことになります。

ストーリーを組み上げる段階で、John Davinierを下級貴族に仕える執事から、Willium Murrayに学ぶ法律家の卵に変えてしまい、他の細々とした設定変更も含めて、だいぶ史実と違うという声も上がっています。が、映画ですからね。

最後の判決を言いわたす場面も非常に印象深い仕上がりです。


映画の中でDidoとElizabethの二人を画家に描かせる場面があるのですが、この絵は実際に描かれて、現在は8th Earl of Mansfieldとその家族の住まい、スクーン宮殿のAmbassador's Roomに置かれています。本物も素晴らしい絵なのですが、映画の中では、これまたちょっと脚色されたものが描かれて、これも素晴らしい。

映画は米国で今年5月に、英国で6月に封切られ、つい先日DVDも発売になりました。日本のAmazonでも購入できます。

ちなみに、DidoのいたKenwood Houseですが、これも素敵な観光地になっているようです。レンブラントにフェルメール、名だたる画家の作品も展示されているようです。 

追記

日本では映画館で京都ヒストリカ国際映画祭で上映が行われたようです。日本語版予告編もこちらで見ることが出来ます。また、日本語字幕つきのDVDが発売されることになりました。こちらからご覧ください。「ベル―ある伯爵令嬢の恋―」という題名で、恋愛映画として売ることになったようです。日本でWillium Murrayに興味を持つことは無理ですから、妥当な販売路線と言えるでしょう。

 



Kenwood House
Hampstead Ln
London NW3 7JR

WEB:http://www.english-heritage.org.uk/daysout/properties/kenwood/

 

2014年10月30日木曜日

PortnahavenとPort Wemiss その3


Port Wemissから見た灯台です。Portnahavenから見るよりもずっと近くから見ることが出来ます。灯台を作った技師はロバート・スチーブンソンという人で、このRinns of Islayを含め15の灯台を、さらに橋も幾つか作っています。「宝島」、「ジキル博士とハイド氏」で有名なロバート・ルイス・スチーブンソンはこの人の孫に当たります。


Port Wemissの岸辺にある庭です。この左手にバスの乗り場が、後ろに小さな町があるのですが、写真は撮りそこなってしまいました。


Portnahavenの教会です。Portnahavenの町が出来たのが1800年の初めで、教会は町の住人の希望で1828年に建てられました。それからしばらくした1832年にPort Wemissの町が建てられ、ちょっと距離がありますが、その人々もPortnahavenの教会を使うようになりました。中は壁がピンク、座席が白の明るい色合いです。席は真ん中に仕切りがあり、PortnahavenとPort Wemissの住人は左右のドアから別々に入り、左右に分かれて座るようです。

おわり


2014年10月29日水曜日

PortnahavenとPort Wemiss その2


中央、ちょっと見にくいのですが、アザラシが頭を出しています。Portnahavenの湾にはよくアザラシがやってきて、頭を出したり泳いだり、岸辺に上がってきたりします。


この周辺にいるのはハイイロアザラシという種類です。遠くにいてよく分かりませんが、大人はオスで2m、メスでも175cmくらいにはなるといいますから、人間並みのサイズです。


湾を望む広場はバスの停留所です。その角にはパブAn Tigh Seinnseの看板が。でも、パブは角の家でなく、一件向こうの赤い窓枠の建物です。

Portnahavenから北西に1マイルほど行ったCladdachの岸辺に波力発電所LIMPETがあります。見た目は幅の狭い防波堤みたいなものですが、現在は250Wの電力を一般家庭に供給しています。




An Tigh Seinnse
11 Queen St
Portnahaven
Isle of Islay, Isle Of Islay
PA47

2014年10月28日火曜日

PortnahavenとPort Wemiss その1


Portnahavenはアイラ島の西の突端にある小さな町です。町は小さな湾に面して作られ、その町並みの美しさで有名です。


上の町並みの向こう、畑と川を越えた海沿いにあるのがPort Wemissの町です。


Portnahavenの南の岸の向こうに見えるのがOrsay島。アイラ島とは海を隔てており、つながってはいません。Rinns of Islayの灯台がありますが、スコットランドのほかの灯台と同じく無人で自動制御されています。Port Wemissの真向かいに位置します。


Orsayの北、写真の右側はEilean MhicCoinnich(マッケンジー島)という島で、イングランドの学校の校長先生の所有です。(残念ながら、マッケンジーさんではありません。)この先生は2012年にこの島を5万5千ポンドで取得しました。その3年前、彼は虫垂癌でした。死を覚悟した彼はこの島に墓を作って、奥さんと一緒に埋葬してもらうつもりでした。ただ、幸いなことに化学療法が功を奏し、島の取得が完了した時点でほぼ完治。現時点でお元気なようです。


上の4枚をつなげると、こうなります。


2014年10月27日月曜日

Islay Woolen Mill その4


Woolen Millの裏手です。窓の向こうでは織機が凄まじい音を立てていますが、ここにはあまり音は漏れてきません。


反対側には先ほどの川の上流が、静かに水音をたてて流れています。道があり、上流へ歩いてゆくことができます。川の色は、ウイスキーを思わせる茶色です。

川辺を上流に登って行くと、滝があるようですが、行った事はありません。


Islay Woollen Mill Co Ltd
Bridgend
Isle of Islay PA44 7PQ
WEB: http://www.islaywoollenmill.co.uk/

2014年10月26日日曜日

Islay Woolen Mill その3


Woolen Millのショップです。壁にはここで織られたウールの上着が所狭しと掛けられていました。男性用、女性用、子供用もあります。注文も受けますが、さまざまなサイズのものが揃っていて、体に合うなら買って帰ることが出来ます。


入り口を入ってすぐの商品群です。どれもここの手作り、荒々しいけれど、ふんわりとしてチクチクしない不思議な仕上がりです。大きさもいろいろ、製品の端にあるIslay Woolen Millの緑のタグが品質の証です。ほかにも帽子などがあります。


ここの製品でないものも山盛り。見れば見るほど楽しい。カップ、ペーパーナイフ、ぬいぐるみ、カード、マグネットなどよりどりみどり。一番のお土産は、ここで作った製品ですが、アイラ島のおみやげは手に入る場所は限られているので、欲しいものがあったら見逃さないようにしましょう。

Islay Woollen Mill Co Ltd
Bridgend
Isle of Islay PA44 7PQ
WEB: http://www.islaywoollenmill.co.uk/

2014年10月25日土曜日

Islay Woole Mill その2


建物の入り口には小さな看板が。中に入るとまずショップが、その奥に2台の織機があり、凄まじい音をたてながらウールの生地を織っています。作業をする職人さんの耳にも防音用のイアーパッドが。

ここではCovell夫婦と息子さん、さらに4人の職人さんの7人が働いています。


よく見るとシャトルと呼ばれる糸巻きの入った船のようなものが打ち出され、糸の合間を通り抜けてゆくのが分かります。


このWoolen MillにはCovell氏がやってくる前からあった、ジェニー紡績機やSlubbing Billyといった18世紀にさかのぼる古い紡績機などが、屋根裏やショップの端にたくさん保管されています。


作業場の壁には新聞の切抜きや写真が。右は若き日のKovell氏。タータンを含む生地のデザインも手がけています。

左は一番上が映画ロブ・ロイ、次が同じくブレイブ・ハート、その下はチャールズ皇太子です。どのキルトにも、このWoolen Millで織った生地が使われています。

映画界や王室に限らず、ここの生地の評価は非常に高く、ロンドンやイタリアのテーラーで使われています。


Islay Woollen Mill Co Ltd
Bridgend
Isle of Islay PA44 7PQ
WEB: http://www.islaywoollenmill.co.uk/

2014年10月24日金曜日

Islay Woolen Mill その1


Islay Woolen Millは島の中心ボウモアから東へ車で10分ほど、ブリッジエンドを通り過ぎた向こう、緑の立て看板のある角を右に曲がった奥、橋を超えたすぐの所にあります。

Woolen Millは羊毛を生地に仕立てる工房です。創業は1883年。アイラ島にただ一軒のWoolen Millです。

今のオーナーCovell夫妻は1981年にイングランドからやって来て、以来ウール生地一筋にこの工房で仕事を続けてきました。


建物は創業時のものを手を入れながら使っています。Covellさんが移り住んで来た時には、古い紡績機と織機が埃をかぶって置かれたままになっていました。

現在は糸を布に仕上げる作業のみですが、かつては刈ったままの原毛から糸を作り、染色するまでの一連の作業も全て行っていました。

建物の手前には橋があり、その下ではピートで色づいたSorn川が音を立てながら流れています。現在はありませんが、かつては水車があり、電気も使われていましたが、作業の一部にはこの川の水力が使われていました。



Islay Woollen Mill Co Ltd
Bridgend
Isle of Islay PA44 7PQ
WEB: http://www.islaywoollenmill.co.uk/

2014年10月23日木曜日

Caol Ila蒸留所 その2


カリラ蒸留所のショップです。レセプションの一角で、そんなに商品も多くありませんが、センスが良く、魅力的です。

以前はそれほどでなかったのですが、近年、蒸留所はスコットランド観光の名所として非常に注目されるようになり、アイラの多くの蒸留所も立派なレセプションセンターを備え、数多くのギフトをそろえるようになりました。

そんな中、Diageoに所属するカリラとラガヴーリンはどちらかというと控えめで、内部も撮影禁止という閉鎖的な環境です。親会社のDiageoにとっては、蒸留所はジョニーウォーカーなどのブレンデッド・ウイスキーを製造する材料を作っている、という意識なのかもしれません。

近年、スコッチウイスキーの世界での販売は非常に好調で、カリラもフル操業の状態が続いています。


蒸留所横の排水溝です。茶色いのは汚水だからではなく、ピートに染まった水だからです。アイラの川の水はいずれも麦茶のように濃厚な茶色をしていて、海に流れ混むところでは河口付近だけ茶色く染まっているのを見ることができます。

染まり具合はいろいろですが、スコットランドには泥炭地が多く存在し、そうした土地では、川の水が茶色いということが良くあります。

色は茶色くとも透き通っており、透明度が高く川の底が見えるくらいです。ウイスキー作りには重要な要因のひとつになっています。


蒸留所の玄関から見上げると、窓から蒸留器が見えます。

蒸留所の前のアイラ海峡には潮流発電機を設置する予定になっています。巨大な羽の付いた発電機を海底に沈め、海流がそれを回して発電する仕組みです。現在計画は進行中、でも猟師さんたちはあまり良い顔をしません。魚が減らないか、漁具が引っかかったらどうするのか、心配は尽きません。


上はオークニーで計画されている潮流発電のイメージです。描かれたとおりになると良いのですが。

おわり

Caol Ila Distillery
Port Askaig
Isle of Islay PA46 7RL

2014年10月22日水曜日

Caol Ila蒸留所 その1


アイラ島の東岸にあるカリラ蒸留所です。日本ではカリラと呼ばれていますが、地元の人の発音はコーリーラに近いかもしれません。アイラ海峡という意味です。

蒸留所は本当に海辺にあり、建物の数メートル先は海で、満ち潮で海が荒れると波しぶきが建物まで飛んできます。ただ、海自体には、潮臭さというものはほとんどありません。

蒸留所はボウモアとポート・アスケイグをつなぐ本道から外れた道を登り、丘を越えて急坂を下ったところにあり、およそ車でないと行けません。


蒸留所の建物は70年代に建て直され、非常にモダンな作りになりました。それまではキルンがあり、フロアモルティングも、麦芽の乾燥も行っていました。

蒸留室には巨大な窓があり、向かい側にはアイラ海峡を挟んでジュラの壮大な山々を仰ぎ見ることができます。が、残念ながら所内は撮影禁止です。


向かい側のジュラへはポート・アスケイグから小さなフェリーで渡ることができますが、海が荒れるとあっさり運休したりします。

ジュラ島の島民は100人ほど。ジュラ蒸留所とホテルが一軒、近年カフェが開きました。島には鹿が多く生息し、ヨーロッパ中からハンティング・ファンがやってきて鹿を撃ちます。

つづく

Caol Ila Distillery
Port Askaig
Isle of Islay PA46 7RL

2014年10月21日火曜日

グラスゴー空港 その4


The Sanderingの朝食メニューです。なんと、カロリー表示付き!ここ5~6年でメニューの幅は非常に広がりました。ヘルシー・メニューとか、エッグ・ベネディクトなんて、以前はありませんでした。ソーセージはドイツ風になり、卵はスクランブルエッグから目玉焼きに変わってきました。まぁ、あらゆるものが毎日変わる現代ですからね。


コーヒーとブラックプディングのサンドイッチにしました。バターが付いていますが、使ったほうが美味しかったです。516カロリーだそうです。


ちょっと不思議なオブジェが飾ってあります。店内にはフライト・インフォメーションの掲示板があって、とても親切です。ついでに、ルーレットみたいなゲームマシンがありましたが、どうやらキャッシュを入れて、勝つとキャッシュでジャラジャラと出るようでした。私は勝負運がないので、遠慮しておくことにしました。


アイラ行きのゲートです。下に降りてゆくと、小さな待合室が。時間が来るとドアが開いて歩いて飛行機に、昔ながらのタラップでの搭乗となります。

おわり

Glasgow Airport
Paisley,
Renfrewshire PA3 2SW


2014年10月20日月曜日

グラスゴー空港 その3


ターミナル1階にあるチェックインカウンターです。この日はアイラへ行くところでした。

カウンター横の白いスタンドはチェックイン・キオスクといって、セルフサービスのチェックイン端末です、が、あまり使っている人はいませんでした。オンラインでチェックインする人は増えてきましたが、空港まで来てしまうと、カウンターで全部やってもらったほうが、確かに楽です。

eチケットの普及で、ID、パスポート等の身分証明書の提示だけでチェックイン出きるようになってきました。


セキュリティを通過した中のショップです。飛行機のチケットがないと、セキュリティの向こうにエリアには入れません。

お土産、旅行用品、免税品などの購入が出来ます。免税品店は良く知った商品が並んでいますが、お土産屋さんにはなかなか良さそうなものも並んでいます。ただ、機内に持ち込むことを考えると、そんなにいろいろ買い込む気にはなりません。

以前はセキュリティがもっと先、ゲートの手前にあったので、到着時にも利用が出来る店がもっとありました。今はほとんどセキュリティ後、つまり出発時の利用に限られています。


お茶や食事を提供している店もいろいろとあります。朝からアルコールの提供もあります。もちろん、朝から飲んでいる人もいます、若干ですが。

上はThe Sanderingというお店です。大きなチェーンで、スコットランドのほかの空港にも店を出しています。一階のテスコ前の店も同じ系列です。

ここで朝食にしました。

つづく

Glasgow Airport
Paisley,
Renfrewshire PA3 2SW


2014年10月19日日曜日

グラスゴー空港 その2


グラスゴー空港1階のTESCO Express、大型スーパーマーケットチェーンTESCOのコンビニです。商品は非常に豊富です。お菓子、ビール、ウイスキーを含むドリンク類、サンドイッチ、ランチパックに生活雑貨、切花もあります。非常に良く揃っていて価格も抑えられています。

お土産に良さそうなものもあるので、時間があったら、是非見てみましょう。特にお菓子類が充実しています。


TESCO Expressと同じエリアにあるレストランのThe Sandpiperです。他にスターバックスと本屋があります。

2階にはさらに4件のレストランがあります。ショップはサッカーチームのレンジャースとセルティックのファンショップくらい、あとは外貨の交換所程度です。セキュリティの中へ入ればもっとお店があるのですが、外側のお店は非常に限られています。


有料インターネットです。以前はDellの端末で、使ってみましたが遅い上に日本語の表示が出来ませんでした。今はどうなのかな?左端にプリンターが付いていますが、これも動くかどうか、用紙があるのか怪しい感じです。

右の柱にはコンセントとその下にはLANのジャックが。・・・使えるのかな?

空港内はWiFiが完備されていて、30分まで無料ですが、それ以上は有料です。ScotRailが無制限に無料なので、ちょっとケチな感じがしました。

前はセキュリティの内側も含め、もっと華やかな感じがあったんですが、最近は必要最小限のものを詰め込んだ感じになっています。
Passenger Info(WiFiを含む空港のサービス)

Glasgow Airport
Paisley,
Renfrewshire PA3 2SW

2014年10月18日土曜日

グラスゴー空港 その1


グラスゴー空港です。国際空港で、英国、アイルランドを含むヨーロッパ、中東、アメリカなどと結ばれていますが、残念ながら日本からの直通便はありません。ロンドン経由、アムステルダム経由などが便利ですが、ドバイ経由でグラスゴーに入ることも出来ます。

2007年にジープでターミナルに突っ込んで自爆するというテロ攻撃があり、乗っていた2名は死亡、民間人5人がけがをするという事件がありました。スコットランドでは1988年のロカビー事件以来のテロで、被害は小さかったですが、大騒ぎになりました。

アメリカ同時多発テロ事件ですでにセキュリティは強化されていましたが、現在は金属探知ゲートや全身透視スキャナーを設置し、必要に応じて靴を脱いでのチェックも行われています。


空港出入り口の真向かいにHoliday Innがあります。この他、徒歩圏内に3軒のホテルがあります。

空港の最寄り駅はペイズリーで、駅から空港までバスが出ていますが、グラスゴー市内ともバスで直接結ばれていて、こちらの方が便利です。また、グラスゴー市内まで20ポンド少々なので、タクシーを利用する人も非常に多いです。


昔ながらのオースチンも見ますが、最近はこうしたモダンなタクシーも増えてきました。トランクスペースも十分にあり、観光客4人、大きなトランク4つが余裕で入ります。


Glasgow Airport
Paisley,
Renfrewshire PA3 2SW


2014年10月17日金曜日

アイラ空港 その5


アイラ空港は小さな空港ですが、若干の展示物があります。


上はカリラとラガヴーリンのお土産の展示。蒸留所のお土産は価格が比較的リーズナブルで、他では売っていないし、サイズもいろいろなものが揃っていて、良いお土産になります。蒸留所によっては、食品を販売している所もあります。

左上に転がっている黒い塊はピートです。ピートは植物が堆積して出来た腐葉土で、地面から掘り出した段階では粘土のように柔らかいのですが、乾くと固くなり木片のように軽くなります。火をつけると、燃えます。

ウイスキーの製造にはピートで麦芽の乾燥を行う過程があり、そこでスモーキーな香りがウイスキーに加わります。現在はこの過程は多くの蒸留所で専門のMaltsterに任せており、カリラでもラガヴーリンでもピートを使った麦芽の乾燥は行っていません。


上は何れもポート・シャーロットにあるアイラ生活博物館からの展示物です。中央の瓶は虫除け。横の説明には中身は正体不明、とあります。

スコットランドでは蚊よりもブヨ(midge)の方が人を刺す虫としては一般的です。正確に言うと、刺すのではなく、噛んで血を吸うようです。湿地帯には結構いて、私も何度もやられています。蚊と違い、小さく膨らんで非常にかゆいです。空港周辺にも結構いて、要注意です。

おわり


Islay Airport
Glenegedale,
Islay of Islay PA42

2014年10月16日木曜日

アイラ空港 その4


Drome CafeはEmmaとRonが経営する空港のレストランです。2人は昨年の初めにこの小さな店のオーナーとなり、食事もデザートも手作り、お茶もティーバッグでなく茶葉をポットに入れて出しています。

Dromeて、あまり一般的ではありませんが、空港のことです。

経営時間は空港が開いている限りずっと。ランチタイムは12時~2時半までです。ただし、食べたことはありません。


空港の入り口を入って左手の奥まったところにあり、目立たないので飛行機でアイラへ行ったことのある人でも、気が付かなかったかもしれません。

ボウモアまでそんな距離ではないのですが、アイラではそもそもちょっとお茶を、なんて場所が少なく、ボウモアとポート・エレンの間は本当にピート・ムーアと農地しかないので、ここはちょっと貴重な休憩場所になっています。

トイレもありますしね。


飛行機が来る時間、空港の駐車場では郵便局の車が郵便物を受け取りに来ていました。ポスト・バスといって、郵便局の車が以前はバスの機能を持っていたのですが、今年の夏にさまざまな理由から廃止になりました。これも時代の流れというところでしょう。

つづく

Islay Airport
Glenegedale,
Islay of Islay PA42