2014年11月30日日曜日

Kelvingrove Art Gallery and Museum その3


East Courtの95の浮いた頭を通り抜け、中央の階段をよけて奥の部屋に入ると、そこはGlasgowの芸術家、チャールズ・レニー・マッキントッシュグラスゴー派の展示室です。上はマッキントッシュのThe Wassail(酒宴)、かつてはMiss Cranston所有のIngram Street Tearoomsの一室に飾られていました。1900年の作品です。

マッキントッシュは19世紀後半から20世紀のはじめに活躍した建築家で芸術家です。草花のモチーフをデザインに取り入れ、スコットランドにおけるアール・ヌーヴォーの提唱者としても知られ、ウィーン分離派にも影響を与えました。


同じくマッキントッシュ製作のThe Chinese Roomです。内装と家具をそのまま移設して展示しています。マッキントッシュは建物だけでなく、内装や照明、家具や食器までトータルにデザインしました。


斬新で、先進的なデザインの建築は、生前一部のファンには高い評価を受けましたが、最後には仕事がなくなり。南フランスに移り住み、水彩画家として創作活動を行いながら生涯を終えました。

現在、マッキントッシュの作品は非常に高く評価されており、グラスゴーに残る学校やティールームなどの建築物は名所となっています。


David Gould製作のステンドグラスMusicです。この部屋にはマッキントッシュを中心としたグラスゴー派に属する数多くの作品も展示されています。

Kelvingrove Art Gallery and Museum
Argyle Street
Glasgow G3 8AG

2014年11月29日土曜日

Kelvingrove Art Gallery and Museum その2


West Courtと呼ばれる西側の吹き抜けです。元来ここは象やキリンなどの剥製を展示した野生動物のコーナーだったのですが、現在はこのSpitfire LA198も主要な展示物のひとつになっています。

Spitfireは第二次世界大戦のときに英国を守った戦闘機のひとつです。 1936年に試作機が初飛行をしてからも改良が加えられ、2万3千機が作られ、1950年代まで就役していました。


このSpitfireはMark 21と呼ばれる1944年から作り始めたタイプで、初期型より大きなエンジンを積んだ高性能型です。

もともとはGlasgow's Museum of Transportにあったのですが、2003年~2006年の間の大改修の際に修復の上、こちらに持ち込まれました。さまざまな技術陣がこの展示に参加しており、機体を天井から吊るし、落ちないようにするのも重要な仕事でした。


下から見た様子ですが、内装は伝統的でも天井に大きな天窓があり、枠も鉄骨と案外にモダンな建築であることが分かります。


こちらは反対側のEast Courtです。本来はギリシャの彫刻などヨーロッパの古代美術がテーマのコーナーですが、現在一番目に付くのはSopie Caveという人の造った95の浮いた頭のオブジェです。この写真では良く分からないかもしれませんが、喜怒哀楽、ひとつひとつがさまざまな表情をしています。 


Kelvingrove Art Gallery and Museum
Argyle Street
Glasgow G3 8AG

2014年11月28日金曜日

Kelvingrove Art Gallery and Museum その1


Kelvingrove Art Gallery and Museumはグラスゴー中心街から北西に向かい、M8を超えた先の広大なKelvinglobe Parkの南西部にある博物館、美術館です。グラスゴー国際博覧会に合わせて1901年に開かれました。その建物はスコットランド産の砂岩を使い、スペイン・バロック様式で建てられました。現在、スコットランドを代表する建築物のひとつとなっています。


南側の正門から入った中央ホールです。ゲートはなく、入場料は無料です。ここに限らず、英国の多くの公共の博物館、美術館はほとんど無料で、まれに特別展などで入場料をとる程度です。

中央ホールは広大で、その壮麗さ、優雅さだけで感動してしまいます。

奥の二階にはイングランド製のパイプオルガンが設置されており、平日は1時から、土日は3時から無料の演奏会が催されます。また、金曜は演奏の後、オルガンを間近で見るツアーも行われています。


この中央ホールを中心に、建物は2階建て、22の展示室に8千点の展示が行われています。



Kelvingrove Art Gallery and Museum
Argyle Street
Glasgow G3 8AG

2014年11月27日木曜日

Charles MacLeod's Black Pudding


上はフルサイズのBlack Puddingです。重さは1.3キロ、真っ黒で見た目はどう見ても爆弾です。ほかに700gのハーフサイズ、350gのクオーターサイズがあります。

いろいろな生産者が作っていますが、私はルイス島にあるCharles MacLeodのものが最高だと思っています。材料は豚の血、牛脂、オート麦、タマネギ、塩、スパイスなどで、どこもレシピはさして違わないはずですが、ここのは特別美味しいです。


Charles MacLeodは家族経営の肉屋で、初代Charles Menendez MacLeodが1947年からルイス島のストーノウェイに店を開き、今は息子のイアンとチャールズが経営を引き継いでいます。店では引き続き食肉販売も行っていますが、Black Pudding、White Pudding、ハギスを始めさまざまな食肉加工品を扱っていて、いくつかの商品はスコットランド各地へ出荷されています。


スライスするとエビ茶色で脂肪が白く見えます。


油を引かなくても大丈夫。フライパンで両面を2~3分ずつ焼けば、カリカリと歯ごたえの良い、香り豊かなブラックプディングの出来上がりです。


Charles MacLeod
Macleod Charles
Ropework Park/Matheson Rd
Stornoway HS1 2LB


2014年11月26日水曜日

Marmite


Marmiteはビールを造った残りの酵母から抽出されたものに塩などで調味したスプレッドです。色は黒に近い茶色で、冷えると固くなり、温めると柔らかくなります。イングランドのMarmite Extract Foodという会社が1902年から作っていますが、類似のものがドイツで19世紀に作られていたことが知られています。酵母が素材ですから、ビタミンB群が豊富で、健康食品の一面も持っています。また、近年はベジタリアンにも人気があります。

瓶入り、使いきりパックのほか、チューブ入りもあります。イングランドはもちろん、英国全域、更にニュージーランド、オーストラリアでも食べられています。

私はこれが大好きで、トーストやサンドイッチに使うほか、ステーキや熱々のご飯に乗せて食べています。

オーストラリアでは類似のVegemiteという商品がありますが、こちらは温めても溶けてきません。熱々ご飯に乗せてもご飯と混ざらないので、私は買いません。


Marmite Extract Foodは合併を繰り返し、現在はUnileverという会社のブランドになっています。ファンも多いのですが、嫌いな人もいて、近年はその対照をコマーシャルにしています。YouTubeには広告がたくさん掲載されています。パディントンベアーは好きみたいです。


チョコレートスプレッドに似ていますが、濃厚なコクがあり、強い塩気があります。

2014年11月23日日曜日

Glasgow Cathedral その2


Glasgow Cathedralから見た大聖堂前の通りです。左の並木の向こうに見えるのがSt Mungo Museumです。聖マンゴーは6~7世紀の人で、グラスゴーの町を建立した人々のひとりです。彼は生前4つの奇跡を起こしたことで知られています。

同僚の殺した小鳥を蘇らせ、ハシバミの木に火を点し、ローマから鐘をもたらし、(先にお話したとおり)失われた指輪を魚から見出したといわれています。


教会の通りの端にある立体地図です。中央、ちょっと右寄りにあるのがGlasgow Cathedralです。


近くにあるBarony Hallです。昔は教会でしたが、現在はストラドクレイド大学が内装を変えて、講堂として使っています。卒業式や結婚式にも使われています。

これも1799年落成ですから、歴史ある建物といえるでしょう。最後に礼拝が行われたのは1985年、1986年から大学の所有です。


結婚式の様子です。新郎や友人たちはキルト姿。バグパイプの演奏もあります。


Glasgow Catherdal
Castle St
Glasgow G4 0QZ

2014年11月22日土曜日

Glasgow Cathedral その1


グラスゴーの中心街の北東の端にあるのが、このGalasgow Cathedralです。スコットランド・ゴシック建築を代表する建築物で、グラスゴーの守護聖人、聖マンゴーが創立し、地下には聖マンゴーその人も眠っています。

聖マンゴーは6~7世紀の修道僧で、25歳から今の大聖堂がある場所で布教を始めたといわれています。スコットランドがまだ西岸とその諸島、アイルランド北域を制するダルリアダ王国だった頃のことで、グラスゴー周辺はブリトン人の国、ストラスクレイド王国でした。

この大聖堂は12世紀後半の、宗教改革以前の建物で、スコットランド本島では唯一宗教改革の破壊を免れた中世のから立つ教会といわれています。


大聖堂前の通り沿いに立つ街灯の上に、指輪をくわえた魚の紋章が。これは次のような話に由来します。

その昔、ストラスクレイドの王様は指輪を王妃に贈ったそうです。王妃はある騎士にそれを与えましたが、騎士はその指輪を失くしてしまいました。一説には、王がこっそり持ち出して、クライド川に投げたとも言われています。

王は王妃に与えた指輪を見せるように言いましたが、見せられるはずもありません。王は怒り、無いなら殺すとまで言い放ちました。

困った騎士は、(生きていた当時は聖は付いていなかったと思いますが)聖マンゴーに相談に行きました。相談されたほうも困ったでしょう。ところが、釣りから戻ってきた修道士が持ち帰った魚(サーモンだったと言われています)に聖マンゴーがナイフを入れると、腹の中から探していた指輪が見つかったそうです。

この話を元に、グラスゴーのビショップがこの図案を描いたのが1271年、この街灯は1500年ごろから立っているそうです。


朝早く来たので、中には入れませんでした。ビデオがあるので、そちらをご覧ください。


Glasgow Catherdal
Castle St
Glasgow G4 0QZ

2014年11月21日金曜日

Clydeside-Gourock-Largs その3 / Scotts Bar & Restaurant


Largsの町を通り抜けた先の、ヨットハーバーにあるScotts Bar & Restaurantに行きました。大きなヨットハーバーで、数え切れないほどのヨットが綺麗に帆柱を並べています。大きな駐車場があって、レストランはその真ん中に立っています。隣に事務所があり、恐らくヨットハーバーの管理事務所でしょう。

シーフードが有名なお店ですが、スターターはどうしてもチキンレバーペーストが気になって注文。非常にコクがありながら、滑らかで、ソース、サラダとの相性もぴったり、文句のない味でした。まぁ、私がレバー好きなせいもあるんですがね。


メインのシーフードグラタンです。日本のグラタンと違ってスープに近い食べ物です。それと、シーフードといいながら、ポテトが一杯。エビや魚など、シーフードの部分は美味しいんですが、ポテトの量が半端でない。最後に、底にポテトだけ残って、ごめんなさい、食べ切れませんでした。


夏で日没が遅いため、帰り道の風景は青い夕暮れ。とても綺麗でしたが、車の中から撮ったので、ブレてしまった。ちょっとだけ雨が降っていて、道路は濡れていました。私は雨が好きです。

Scotts Bar & Restaurant
Largs Yacht Haven
Irvine Rd
Largs, Ayrshire KA30 8EZ

2014年11月20日木曜日

Clydeside-Gourock-Largs その2 / The Kempock Bar


Gourockの大通り、Kempock StreetにあるThe Kempock Barです。徹底的に赤い外装が印象的、近くにフェリーターミナルもあり、その目立つ姿から町の目印になっています。


クラシックなパブですが、港町のせいか、船乗りが集まってきそうな雰囲気です。お酒はひととおり揃っています。ウイスキーもそこそこ種類があり、山崎もありました。オーナーのJim Robertson氏は数年前に日本に来て、山崎や秩父に見学に行ったそうです。

この日はエールとサイダーとウイスキーを一杯づつもらいました。 エールはCaledonian Best、サイダーはMagnersでしたが、ウイスキーはお奨めのものをもらったので、何だったか覚えていません。Magnersはボトルでなく、ケグでした。コクがあって、とても美味しかったです。

お客さんは地元の人が何人か静かに飲んでいました。


ジュークボックスがあり、なんと常連は自分の好きなCDを入れておて、飲みに来たとき聴くことができるそうです。


ジュークボックスの横の壁にはビートルズの写真や記事と一緒に、The Silhouettesというバンドの写真が数枚。実はKempockのオーナー、このバンドのドラマーだったそうです。

写真の左から2番目のメガネをかけたドラマーがJim Robertson氏。1960年代のことです。

バンドは一時期かなりの好評を博し、レコードも出して、ビートルズも舞台に立ったリバプールのThe Cavern Clubでも演奏していたそうです。

The Kempock Bar
1 Kempock St, Gourock
Renfrewshire PA19 1NB

 

2014年11月19日水曜日

Clydeside-Gourock-Largs その1 / Greenock


GlasgowからM8、A8と道路をたどって西に行くと、Clyde川に沿ってGreenockという町に出ます。途中、倉庫がたくさんあり、何かと聞くと砂糖の貯蔵庫とのことでした。かつては造船所がたくさんあり、今でもその痕跡が数多く見られる地域です。

西に行くにつれ川幅はどんどん広がり、川というより湾のようです。写真はGreenockの南、Lyle Hillから見下ろした風景です。中央の町がGreenock、中央の岬のあたりはGourockの町です。

この写真では判別が困難ですが、Greenockの町にはFort Matildaという名前の駅があるので、昔はそのあたりに要塞があったのかもしれません。

中央の港には大きな桟橋があります。以前は米軍が使っていましたが、いろいろと問題があったようで、住民が申し入れをして、出て行ってもらったと聞きました。

対岸の右手には保養地として有名なHelensburghが、中央の半島はRosneath、その間にある湾の奥には原子力潜水艦、Vanguard級の基地、Faslaneがあります。スコットランド独立を問う投票が行われた折に、話題になった懸案のひとつです。


常時数隻が外洋を航行しているとはいえ、潜水艦4隻、トライデントミサイル58発、核弾頭160基がここにあるというのは、あまり嬉しい話ではありません。


同じLyle Hillから、さらに西側を望んだ写真です。左手の茶色い大きな建物はInveclyde Royal Hospitalです。この地域は退職した人たちが老後を過ごす町として人気が高いのですが、立派な病院があるのも、その理由のひとつになっているそうです。

中央の丘の向こうにはamazon.co.ukの巨大な発送センター(Gourock Fulfilment Centre)がありますが、作業の過酷さが話題になっているそうです。


BBCのレポーターがウェールズの発送センターで潜入取材したそうですが、「想像を絶する」体験だったようです。


Lyle Hillのフランス海軍兵士の碑です。大戦中、ここは自由フランス最大の海軍基地で、一時は千5百人のフランス兵が滞在していました。コルベット、駆逐艦潜水艦がここから出港していったそうです。

Lyle Hill
Greenock
Inverclyde PA16 7QT

2014年11月18日火曜日

Tennants


グラスゴー中心街の東のはずれにあるTennentのビール醸造所です。創業者一族の名前とそのブランド名からTennentの名で知られていますが、本来の名前はWellpark醸造所といいます。Tennent家がビール醸造を始めたのはジャコバイトの蜂起よりも前の1740年ですから半端な歴史ではありません。はじめはもっと東のMolendinar川沿いでDrygateという醸造所を営んでいましたが、1790年にこの場所に移ってきました。当時はスタウトや輸出用の度数の高いビールを造っていたようですが、現在メインの製品はスコットランドでのシェア60%を誇るラガーです。これも1885年から造っています。他にもCaledonianというエールのブランドもあり、こちらは私のお好み。


写真は醸造所の外壁で、以前はただのレンガの壁でしたが、最近になって同社をアピールする壁画が描かれました。Tという文字にこだわりがあるようです。Tennentですからね。


左はフランス語でJE T'AIME、あなたが好きですが、Tを赤にしてアピールしています。その右には日本語でアイヴ ゴッ マイン!が赤になっているのはご愛嬌。

同醸造所ではTennent's Training Academyというのがあり、さまざまなコースを提供していますが、一般の見学も受け入れています。興味のある方はこちらから。

Tennent Caledonian Brewaries
Duke Street
Glasgow G31 1JD

2014年11月17日月曜日

Cafe Gandolfi その3


まず、コーヒーはカプチーノ、クリーミーでなめらか、体が温まります。本当かどうか、Cafe Gandolfiはグラスゴーで最初にカプチーノマシンを導入したお店だといわれています。


朝ごはんはホワイトプディングの焼きリンゴ乗せ、ソースはフルーティーなカンバーランド・ソースです。 酸味のあるソースがリンゴとホワイトプディングに合わさって美味しい。普段はHPソースで食べるホワイトプディングが、こんな風におしゃれな一皿になるのも、なかなか感動的でした。


店頭には朝食、昼食、夕食のメニューがまとめて掲示されていました。WEBからも見ることができます。


Cafe Gandolfiの同じ建物にはGandolfi Barが、また、一軒はさんだ左隣にはGandolfi Fishというシーフードのお店があり、その一角はFish to Goというフィッシュ&チップス専門の店になっています。今度はお昼に行きたい。

Cafe Gandolfi
64 Albion St
Glasgow G1 1NY

2014年11月16日日曜日

Cafe Gandolfi その2


Cafe Gandolfiの創業者はIain Mackenzieという写真家です。1979年、もともとはチーズ市場だったこのエリアに空いた事務所を見つけた彼は、オリジナリティの高い、スタイリッシュなカフェを開こうと思ったようです。その彼が目をつけたのが、独特な雰囲気を持つTim Steadでした。彼は家具職人というよりはアーティスト、造形作家として有名で、1982年にローマ教皇ヨハネ パウロ1世がエジンバラを訪れた際には、祭事に使う教皇の玉座の製作もしています。また、エジンバラのNational Museum of ScotlandにあるThe Millenium Clockの製作者のひとりです。

Tim Steadの家具は非常に個性的で、素材の木目や洞を生かす一方、格子模様を埋め込んでみたり、意図的に接木を入れてみたり、また表面を非常に滑らかに加工して触った感触は大理石のよう、それでいて平面や角を避け、作られた家具というより、木が自ら家具に変わったような不思議な印象を得ます。

また、家具はいずれも開店後30年を経てなお健在、その堅牢さの証明となっています。

Iain Mackenzieは調度品の全てをTim Steadに注文し、店の名前をCafe Gandolfiと名づけました。Gandolfiはグラスゴーの写真機製造者、Louis Gandolfiにちなんで付けられたものです。


また、開店後、ガラス画家のJohn Clarkに注文し、窓の魚の絵を追加。絵は緻密で色彩も鮮やか、さまざまなスタイルの絵を描いたこの作家の代表作になっています。


メニューです。スコッティシュなものもありますが、ここ最近でよく見るエッグベネディクトやフレンチトーストなどもあります。


さて、何にしましょう。


Cafe Gandolfi
64 Albion St
Glasgow G1 1NY

2014年11月15日土曜日

Cafe Gandolfi その1


Cafe Gandolfiはグラスゴーの中心街、地下鉄のHigh Streetから4~5分のところにあるレストランです。George Squareにも近く、繁華街ではありませんが、割と行きやすい場所です。

裏通りですが飲食店街の一角にあり、周りにはイタリア料理の店やアイリッシュ・パブなど、美味しそうなところが軒並みです。

Cafe Gandolfiは壁が茶色に緑の窓枠と看板、ロゴがアーティスチックでなかなか良い雰囲気。行った日は雨でしたが、入り口にはコートを掛ける場所があり、奥へ入ると非常に落ち着いた感じです。


入って気がつくのが壁一杯の写真と特徴的な椅子と机です。座ろうとするとその椅子は重く、がっしりとした感じ。木の塊でも手にした印象です。椅子も机もデザインはいろいろですが、明らかに同じ作者と思しき仕上がり。見ればサービスカウンターも時計も同じ作者のようです。

窓を見ればガラスには綺麗な魚の絵が。ややもすると殺風景な外の風景を緩和し、内部の調度ともよく調和しています。


今日はここで朝食にしようと思います。

Cafe Gandolfi
64 Albion St
Glasgow G1 1NY

2014年11月14日金曜日

Katie MoragとMairi Hedderwick その2


Katie Moragの作者、Mairi hedderwickはグラスゴーに近いグーロックの生まれです。Edinburgh College of Artを卒業し、しばらく小学校で美術の教師をしていましたが、が、17歳の時に訪れたIsle of Collのことが忘れられず、とうとう移り住んでしまいました。

彼女が旦那さんと子供としばらく暮らした家には電気も水道もなく、隣家までは3キロ以上も離れていたそうです。Katie Moragの物語は、そんな島の生活から生まれたようで、楽しいお話のバックグラウンドは案外にリアル。実際の島の生活が上手に描かれています。

作者のHedderwickはKatie Moragのほかにも絵本や島々の生活を描いたイラストブック、美しい彩色画を織り込んだ日記帳やアドレス帳を出していますが、美しいだけでなく雰囲気たっぷりで、絵本とは違った作風を披露しています。


2003年、スターリング大学は彼女の制作活動に名誉博士号を授与しました。彼女は現在スコットランド本島に住んでいますが、彼女の子供たち、孫たちは今もIsle of Collに住んでいます。

Isle Of Coll Post Office 
Coll Delivery Office 
Isle of Coll PA78 6TB

2014年11月13日木曜日

Katie MoragとMairi Hedderwick その1


Katie Moragはスコットランドの架空の島、Struayを舞台にした絵本です。最初の一冊、Katie Morag delivers the mailの出版は1984年ですから、ちょっと昔の島の生活が描かれています。スコットランド、特に西方諸島や西海岸の大人たちは、この本の内容にちょっとノスタルジックな気分を抱くようです。

登場人物は港にある郵便局兼雑貨屋を営むマッコール夫妻とその娘Katie Morag、港のある湾の反対側に住んでいる島のおばあちゃん、スコットランド本島に住んでいて、時々やってくる本島のおばあちゃん、加えてレギュラーの島民にゲストの訪問者など。


この絵本は人気が出て、1~2年毎に新しい絵本が出版されました。現在十数冊が出ていて、日本でも「カティーとすてきなおんがくかい」は翻訳本が出ています。

2013年にはBBCで実写のドラマ化が行われました。1話の長さは14分、ルイス島で撮影され、Katieの住む集落がセットで再現されました。YouTubeでも見ることができますが、すでにDVDも出ています。

英国に住んでいればオンラインで見られるんですが、BBCでは英国外への提供は行っていません。


テレビドラマも良いんですが、絵本には独特な雰囲気があって、何度見ても楽しいです。

Isle Of Coll Post Office 
Coll Delivery Office 
Isle of Coll PA78 6TB

2014年11月12日水曜日

スコットランドのお土産 その3


このThe Pipersという商品はスコットランドでよく見かけます。陳列用の箱に入って置いてあり、コミカルなパッケージでスコットランドの味わい一杯なせいか、人からもらったことも数回あります。味も良いし、もらって嬉しくないはずはありません。


ただ、どこ製かなと見ると、不思議な社名が。Gwynedd...不思議な綴り、これ英語?Balaて、どこ?

これ、実はウェールズの会社で、この綴りでギネス(wikiではグウィネズとある)と読むそうです。ウェールズ北西部にある州の名前で、会社はその地名にちなんでその名を付けたのでしょう。

ウェールズもケルト系の言語を話す地域です。このギネス州も13世紀までは独立した王国で、今も多くの人(20%)がウェールズ語を話すそうです。

それはともかく、このGwynedd Confectioners社ですが、創業から20年を経て、Bala湖の湖畔に工場を構える英国有数のチョコレート会社、特に特殊成型のギフト用チョコレートは定評があり、WEBを見るとさまざまなデザインのチョコレートが並んでいます。

チョコレートピザ、ペンギンやクマなどのキャラクター、ドーナツやアイスクリーム型など、形も色も自由自在です。

その商品群の中にWelsh Range、Irish Range、そしてScottish Rangeの一群が。ウェールズの会社がアイルランド、スコットランドも網羅しているわけです。

そしてScottish Rangeにはコミカルなパッケージの商品がいっぱい、さらにネッシー、バグパーパー、ハイランド牛など、立体のものは成型が見事で、ちょっとあっけに取られてしまいます。


それでも、スコットランドからはちょっと離れていますが、同じ島の上のケルト圏ですから、これはOKかな、という気もします。


Gwynedd Confectioners
Business Park/21
Bala LL23 7NL

2014年11月11日火曜日

スコットランドのお土産 その2


アイラ島、ラフロイグ蒸留所のショップで売っているキーリングです。この緑の長靴が何かはいずれまた別の機会に紹介しますが、蒸留所のショップの横には展示室があって、その一角にいろいろなサイズの緑の長靴が並んでいる部屋があるのです。で、これがなかなか良い思いでの品になるのですが、このキーリング、間違いなく蒸留所のオフィシャルなアイテムなのに、生産国表示は一切ありません。


上はおもちゃ屋さんで入手したLEGO Minifiguresのひとつ。ハイランドバトラーと日本では呼ばれていますが、ハイランダーです。このシリーズは意表をつくようなアイテムが揃っており、バグパイパーなんてのもあります。


LEGOは英国でも人気のおもちゃですが、デンマークの会社ですから、スコットランド製であるはずがありません。ですが、まぁ、ヨーロッパ製ならなんとなくお土産として良さそうに思い調べてみました。


パッケージには、なんと、Components made in China(中国製部品)の文字が。デザインはデンマーク、パーツは中国のハイランダーでした。


Laphroaig Distillery
Port Ellen
Isle of Islay PA42 7DU