エジンバラ城を下る大通りのスコットランド議会に程近い場所にあるのがCanongate Kirkです。1688年にジェームズ7世の命で建てられたスコットランド教会の教会です。この教区の人々はもともとはホリールード宮殿に隣接する修道院でミサを行っていたのですが、そちらはOrder of the Thistle(アザミ騎士団)のチャペルとなり、新しいCanongate Kirkで礼拝を受けるようになったのです。
教会には墓地があり、国富論などで有名なアダム・スミスもここに眠っています。
建物は内装も含め非常に質素で、ステンドグラスもなく、プロテスタントらしい建物になっています。正面丸窓の上は王家の紋章、その上には鹿の角の間に十字架のついた象が。
言い伝えによると、1127年、デビッド1世は狩の最中落馬し、追っていた鹿に殺されかけたといいます。その際、その鹿の角の間に十字架が現れ、死を免れたのだそうです。象はこの奇跡をかたどった物です。また、教会内部にもこれは紋章として掲げられていますが、それには「sic itur ad astra(かく人は天に昇る)」とあります。
教区にはスコットランド議会、ホリールード宮殿、離れていますがエジンバラ城も含まれています。ホリールード宮殿に滞在する王室の人々もこの教会で礼拝を受けています。
2011年7月30日には女王陛下の孫に当たるZara Phillipsが結婚式を行いました。日本ではほとんど報道されなかったのですが、ビデオには英国王室の人々が教会に出入りする様が映されています。
警官やSPも配置されているでしょうが、群集の近くに次々に現れると、とても無防備な感じです。
教会の前の通りをさらに下ると、Whitefoord House(退役軍人住宅)があります。1910年に慈善事業として設立された施設で、当初は19世紀のクリミア戦争、第二次アフガン戦争、ボーア戦争などで戦った兵士たちが生活に困窮しているのを救うために建てられました。現在はここの82室ほか、グラスゴー、ダンディーに計156室が低価格の独居住宅として提供されています。
Canongate Kirk
153 Canongate
Edinburgh, Midlothian EH8 8BN
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