St. Giles' Cathedralはエジンバラ城に程近い、Royal Mile沿いにあるバロック様式の荘厳な建物です。セント・ジャイルズと読み、身体障害者とハンセン病患者の守護聖人、聖アエギディウスにちなんで名付けられました。ただし、そちらは通称で、正式にはHigh Kirk of Edinburghと呼ぶそうです。
教会は1120年代にスコットランド王家の求めに応じて創立されました。現在の教会の中心に立つ4本の柱が建物の最も古い部分で、1124年のものと言われていますが、当初はノルマン様式の小さな建物であったと考えられています。
教会は1385年に火災に見舞われましたが、この時点で、すでに当初のものより大きくな建物になっていました。すぐに再建され、その後の150年に職人組合、商人、貴族などのチャペルが追加され、16世紀には50の祭壇があったと言われています。
宗教改革後の1559年7月7日にエジンバラ市議会はジョン・ノックスをエジンバラの牧師に選任し、St. Giles'はスコットランド宗教改革の中心となりました。彼は1972年までその職にあり、新教の祭事の形式を整えてゆきました。その過程で、スコットランドはプロテスタント国家となりました。
有名なMary Queen of Scotsが即位したのもこの時期でした。彼女は宗教的には融和政策を取っていましたが、St. Giles'での議会には臨席しても、ノックスの礼拝には決して出向きませんでした。
宗教改革後もSt. Giles'は教会として使われましたが、壁を作って区切り、警察、消防署、石炭売り場、断頭台などが設けられていたいた時期もあったようです。
西側から見た教会内部です。窓は美しいステンドグラスで飾られていますが、これらは1870年以降に設置されたものです。設置に際しては聖書の場面を教育的な立場で描き、偶像崇拝とならないよう配慮されました。設置は19世紀、20世紀にわたって行われ、様式や手法もいろいろ、いくつは非常にモダンな表現が使われています。
ステンドグラスの前に小さく見えるのがThe Holy Tableと呼ばれるモニュメントで、2011年にSt. Giles'の改装落成を記念して寄進されたものです。石はイタリアのCararaの採石場で切り出されたものです。
St Giles' Cathedral
Edinburgh EH1 1RE
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