Hamish MacbethはBBC Scotlandで1995年から97年にかけて3シーズン放送されたポリスストーリーです。全20話でDVDになり、日本語版も出ていますが、シーズン1のWest Coast Storyは版権の問題か、DVDには入っていません。
Constable(巡査)のHamish Macbethはグラスゴーで警官をしていましたが、昇進とかにまったく興味がなく、依願して出身地のLoch Dubhに戻ってきます。留置場付きの事務所兼自宅の一軒家に住み、友人のTV John(ティーヴィー・ジョン)に手伝ってもらいながら村の問題や犯罪を解決していきます。
主人公、Hamish役のロバート・カーライルがまず非常に良い味を出しています。のちにカーライルはトレインソポッティングやフルモンティなどのヒット作にも出ていますが、このHamish Macbethは彼の出世作とも言われる傑作です。
アクションなどおよそなく、どちらかというとソフトなムードでコミカルな場面も多いのですが、ひとつひとつのストーリーはむしろシリアスで、幾つかのエピソードでは本格的な犯罪捜査ものになっています。カーライル演ずるHamishのほか、TV Johnはじめとするレギュラーの住人も個性的で、物語を味わい深いものにしています。
どのエピソードも出来が良いのですが、私が一番良く見るのは、Destiny、No Man is an Island、そしてWee Jock's Lamentです。
Wee Jock's Lamentでは最後にHamishの愛犬Jockにお別れをする場面があるのですが、これがひどく感動的で、このドラマでも特別な名場面だと思っています。
物語にはスコットランドならではの事柄もたくさん出てきます。
撮影はskye島に近いスコットランド本島の海岸沿いの町、Ploktonで行われました。作品中でのパブ、マクベス巡査の家などは一般民家を一時借り受けての撮影だったそうです。
YouTubeには多くのエピソードが公開されていますが、残念ながら字幕はありません。ただ、ときどきグラスゴー訛りの人が出てきますが、それ以外は割りと聞き取りやすいです。
Plockton
Ross-Shire IV52 8TN